バセドウ病は、自分の体を守るための免疫が、本来反応しないはずの自分の甲状腺に異常に反応してしまうことによって起こる病気です。
遺伝的な体質とストレスなどの環境要因が関与し、免疫異常が起こると考えられています。
バセドウ病の症状
バセドウ病では全体に甲状腺が大きく腫れることが多いです。
上記のような甲状腺ホルモン過剰による症状が現れます。
- 微熱がでる
- 汗をかきやすくなる
- 疲れやすい
- 動悸がする
- 手が震える
- 体重が減る
- 筋力が落ちる
さらに眼球突出などの目の異常が出ることがあります。
バセドウ病の治療
治療のなかった時代には、バセドウ病の死亡率は5割を超える恐ろしい病気でした。
現在は適切な治療を受ければ、まず死に至ることはありません。
しかし、病気が長年見つからずにいた方や、治療を途中でやめてしまったような方で、非常に重症化して生命に危険が及ぶことがあります。
バセドウ病による甲状腺機能亢進症の治療には、以下の3通りの治療があります。
・抗甲状腺薬治療
・アイソトープ治療
・手術
バセドウ病の服用期間
ほとんどの場合、抗甲状腺薬で治療を開始します。
治療開始後3ヶ月で90%の方は甲状腺機能が正常になります。その後順調な場合は、抗甲状腺薬を徐々に減量し、悪化が見られなければ内服を終了します。
治療を開始してから2年間で抗甲状腺薬を終了できる方は約半数です。
抗甲状腺薬の内服を終了できた方で、その後も2年以上再発の見られない方がそのうちの7割です。
再発の可能性があるので、抗甲状腺薬を中止したあとも経過観察が必要です。
再発する場合は抗甲状腺薬を中止して6ヶ月以内が多く、その後は再発の可能性は非常に少なくなります。
抗甲状腺薬を中止して2年間再発がなければ、その後は半年から1年に1回程度の検査で良いでしょう。
最も大事なことは、薬を指示通りに忘れずに飲むことです。
血液中の甲状腺ホルモンが正常になるまでは、激しい運動は控えてください。
また睡眠時間を十分にとり、規則正しい生活をしてください。
病気の経過に悪影響がありますので、喫煙はやめましょう。